2026年3月31日まで従来の保険証による資格確認が可能です
2025年12月24日 ・ 濱村久美
マイナ保険証制度への移行に伴い、すでに現場ではトラブルが発生しています。例えば、一部の医療機関において期限切れの健康保険証を提示した患者さんに対し、マイナンバーカードを取りに帰るよう案内したり、その場で10割負担を求めてしまったという事例もありました。
こうした対応は患者さんに不利益を生じさせるだけでなく、後日、自費から保険適用へ切り替えるための返金対応や再請求など、医療機関側の事務負担を増やす結果にもつながります。
この背景には、健康保険資格確認制度の大きな変更があります。2025年12月2日をもって、健康保険資格確認は従来の保険証からマイナ保険証へと移行し、従来の被保険者証は有効期限切れとなりました。原則として、現在はマイナ保険証または資格確認書による資格確認が求められています。
しかし実際の現場では、制度変更に気付かず有効期限が切れた保険証をそのまま持参してしまう患者さんや、本来はマイナンバーカードと併せて確認が必要な「資格情報のお知らせ」のみを持参して来院する患者さんも少なくありません。こうした患者さんへの対応を誤ると、不必要な自費負担や受付業務の混乱を招くおそれがあります。
こうした混乱を防ぎ、患者さんが適切な負担割合で受診できるようにするため、現在は期間限定の暫定措置が設けられています。
2025年12月2日から2026年3月31日までの間は、従来の被保険者証や「資格情報のお知らせ」のみを持参した場合であっても、オンライン資格確認等システムで照会を行うことで、保険適用による診療が可能とされています。
ただし、保険情報の相違や不足はレセプト返戻の原因となるため、最新の保険資格を正確に確認することは受付業務の基本です。従来の保険証を提示された場合であっても、オンライン資格確認システムを併用し、資格情報に誤りがないかを必ず確認しましょう。あわせて、次回以降はマイナ保険証または資格確認書を持参していただくよう、受付時に丁寧な案内を行うことが重要です。
この暫定措置はあくまで一時的な対応です。制度の趣旨を理解したうえで活用しつつ、院内で情報を共有し、円滑な資格確認体制を整えることが、患者さんの安心と医療機関の業務効率の両立につながります。